【約60日間】世界を旅しながら仕事をして、学んだこと

 

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こんにちは、のっちです。こちらのブログではお久しぶりです。
世界一周に出発して1ヶ月半、「旅するWebライター」として働いて、早くも2ヶ月が経ってしまいました。
 
好きなところを自由に旅しているのに、お金を稼ぐことができる環境。
気に入った国があれば、多分1ヶ月・2ヶ月、それ以上だって好きなだけ足を止めることができる。
猫のように気まぐれに、ゆるりゆるりと一生旅を続けることもできる。
 
それを叶えてくれたのが、現在の私の仕事、Webライターです。
 

 

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* Photo by - Saku rose
 
この旅のスタイルに、わたしはずっとずっと憧れ続けてきました。
実際旅に出てみると「私もやってみたい」や「どうやるの?」と、聞いてくれる人や、実際にチャレンジしてみたい人が、私の出会ってきた旅人の中には沢山いたし、きっとそれだけ旅は魅力的で、できることなら一生続けたい!と思う人が多いのでしょう。
 
ただやっぱり、現実はそんなにいいことばかりではなくて。
 
今回はこの2ヶ月間、バックパッカーとして旅をしながら仕事をしたことで、気づいたことや学んだことをゆるっとまとめてみました。
 

仕事をしながら旅したいのか、旅をしながら仕事したいのか

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*Photo by - Akira Nezu
 
「仕事をしながら旅ができる人になったら、世界一周をする!」
そう心に決めていたわたしが、やっとつかんだチャンス。
だからこそ少しでも取りこぼしたくなかったし、いただいたお話は全部受けようと決めていました。
 
書くことはもちろん好きで楽しいし、何より国内にいた頃と変わらない仕事量だったので、お金も減らない。何より「旅をしながら仕事をしている」自分に、正直酔いしれていた部分もあったと思います。
 
ドミトリーに泊まっていても、誰とも話さず深夜まで書き続ける。
短い観光以外は日中もカフェにこもり、書き続ける。飛行機も、バスの中も、列車の中も。
友達といても、飲みに誘われても、「仕事があるから」と、優先順位の最上位は、いつも「仕事」が占めていました。
  
でもタイでちいさな島を訪れたときに、1日電波が通じない日があって。
 
その時ふと立ち止まり考えた時にはじめて、一体今、自分が
「旅をするために仕事しているのか」「仕事のついでに旅をしているのか」わからなくなっていること、そして自分自身がとても消耗していることに気がつきました。
 

出発前に、自分の稼ぎたい額を具体的に設定しておく

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そうならないために必要なことは「旅の優先順位を知っておく」ことそして「稼ぎたい額を事前にきちんと設定すること」だと思います。
 
稼ぎたい額を事前にきちんと設定すること」は、合わせて「それが可能なのか」また、「どれくらいの仕事量でそれが達成できるのか」をきちんと把握しておくことが大切です。
 

両方の”いいとこ取り”はきっと破滅をまねく

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当初「旅をしながら働く」ことを決めたとき、私がなんとしても守りたかったのは、
”旅中に稼いだお金に、手をつけない”こと。
 
別にそこにポリシーがあるわけでもなんでもなかったのですが、それを使いながら旅することが私の中で、なんとなくずるいような気がして(あくまで私の中で)とにかく貯めた金額だけで旅したかったんです。
 
だからこそ、
お金をセーブするために、タクシーは使わず大きな荷物をずるずる引きずって移動していたし、
飛行機ではなく夜行バスで国境を越えていたし、
少し良い個室と安いドミトリーなら、真っ先に安いドミトリーを取っていたのですが・・・
 
これがまたむちゃくちゃ大変で、途中息切れで死んじゃうかと思いました。
 
ドミトリーは満足な作業場所がなく、夜は早めに消灯してしまうため、ベッドの中にこもって記事を書いたり、
空路と違って陸路は乗り換えも多かったり、道がデコボコしているためPCを開こうにもむちゃくちゃ酔ってしまったり。
航空会社のストライキで10時間空港に缶詰になった時には、乗り継ぎの不安と迫り来る納期にめちゃくちゃ気持ち悪くなって、頭かち割れそうでした。(笑)
 

仕事をするなら、少しだけリッチな旅に振り切る

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ある程度月に稼げる額があるのであれば、思い切って少しリッチな旅に切り替えましょう。
どれくらいリッチな旅にするかは自分次第で良いとは思いますが、「作業ができない500円の宿」と「作業ができる2000円の宿」なら、間違いなく後者を選べるくらいの勇気と決断基準は持っていた方が○です。
そして合わせて「稼いだお金に全く手をつけない」は、私の中では優先順位は落とすべきだと思いました。
 

日常動作のひとつにも、国内にいる3倍時間がかかることを自覚する

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 海外に出て1番痛感したのが、何と言ってもここ。旅に出る前「大変そうだなー」とは漠然と感じていたのですが、その何倍も大変でした。
 
例えばWi-Fi環境の安定したカフェを見つけるだけでも、日本であればなんとなく「スタバかな」とか、ある程度の目星はつくのですが、これがまた探すのめちゃくちゃ大変なんです。
まずはカフェを調べて、次にそこまでの交通手段を調べて、ドキドキしながらバイタクを探して交渉したり、バス停をウロウロしながら探して乗ったり。
日本にいるときより3倍くらいの時間がかかってしまう。
 
ただ飲み物が飲みたいだけでも、Wi-Fiを使いたいだけでも、そんな日常的な動作に、ものすごく時間がかかるんです。
 
それに合わせて、右に行くにも、左に行くにも、決めなければいけないのは自分。
何をするのか、何をしないのか拾い上げるもの、切り捨てるものを決めるのも自分しかいなくって。
 
次の宿のこと、次の国のこと、移動のこと、お金のこと。そんなことを頭の中で永遠にジャグリングしながらの毎日でした。 
 

1カ国の滞在はせめて2週間がオススメ

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1週間に1都市、多い時は2都市を訪れていた私ですが、次の旅のことと仕事を切り分けて、ゆっくり深呼吸しながら過ごすには、1都市にせめて2週間は腰をどっしり置いての生活がオススメです。
 
せっかく素敵な都市にいるのに、パニックになってゆっくり味わえなかったらもったいないし、バタバタ過ぎていく日々は、本当に予想以上に自分を消耗していきます。
 
「普通のこと」に時間がかかるから、「予想よりも長く滞在(バッファ)を取る」ことが、大切だと学びました。
 

旅をしながら、書く仕事をすること

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多くの人がレベル1のこん棒と小さな布切れひとつで冒険に出て行く中、私はさながらRPGの主人公が、最初の町で偶然見つけた豪華な装備を身にまとっているような、そんな気分でした。
 
 「旅をしながら仕事する」
それだけ聞くとむちゃくちゃ響きが良いけれど、とにかく本当に、大変です。
 
泣き叫びたいような夜だって、それを選んだのは自分自身だと、歯をくいしばらなければいけないし、漏れそうな声を押し殺しながらぎゅっと目をつぶる夜もあります。
 
言葉にしたい欲求が大きくなるほど、自分の足りない語彙力がコンプレックスになって、押しつぶされそうになることもあります。
 
誰かに届けたい。だけれど誰にも届かないかもしれない。
この感動を伝えたい。だけれど誰にも伝わらないかもしれない。
 
それでも書くことをやめないのは、ただ「旅をすること」と「仕事をしながら旅をすること」の価値には、雲泥の差があると私は知っているからです。
 
「楽しいことばかりではないけれど、大変だからこそ、他の旅人には見えない角度から旅をすること」ができる。
どう伝えよう、と目の前の景色に集中して、必死に目をこらすことができる。
 

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 それは間違いなく、人生の宝物になると思っています。
 
私には、いま小さな夢があります。それは例えば誰かが「旅しながら働きたい」と思ったときに全力でサポートできるようになることです。
 
「羨ましい」と言われる人の、縁の下の力持ちになりたい。というか、なるぞ!
 
 だから今日も私は、世界のどこかでちまちまと、ノウハウを溜めながら仕事をしてます。  笑いながら、時々歯をくいしばりながら。
 
さてさて、次はどこへ行こうかなあ。
 
それでは!