川内倫子さんの「もはや」と「いまだ」のあいだ展
新宿で開かれていた、写真家・川内倫子さんの「もはや」と「いまだ」をテーマにした映像インタレーションを見に行ったときの話。
「ねえ、これ終わったら感想言い合いっこしようよ」と約束して、足を踏み入れました。
川内倫子「もはや」と「いまだ」のあいだ展
真っ暗な世界の中にぽつぽつ光り輝く、大きさの違う映像の箱たち。
箱をのぞいてみると、ちいさな女の子がまっすぐな道をひたすら歩いていたり
階段を登り続けていたり。
水辺で遊んでいたり。
かと思えば、大きな箱の中にはひたすら眠り続ける赤ちゃん。
その隣ではキラキラと光が散っていました。
その他にも、ただ渦が巻いている映像や、旗がはためいている映像。
どの箱にもあまり関連性はないのに、どこかで何かが繋がっているようななんだか不思議な感覚に陥りました。
いつまでもいたいような、すぐに出て行きたいような、どこに気持ちを置いていいのかわからないような、くすぐったい不思議な感覚。
ぼーっとしていると「行こうか」と声がかかったので、その場を離れました。
「もはや」と「いまだ」の間
「ねえねえ、さっきのってどう思った?」
少し混み合っているカフェでコーヒーを飲みながら訪ねてみると
「うーん。きっとあのちょこちょこ現れてた女の子は昔の自分だよね。子供の頃好きだったこととか、ものだったりとか、好きだったのにいつの間にかどこかにいってしまった気持ちを表現してるんじゃないかなあ。特にキラキラした紙が散り続ける映像を見てそう思ったよ。ほら、小さいときってああいうものずっと見てられたじゃない?」
と少し眠そうな低めの声でこんな言葉が返ってきました。
なるほど。なるほどね。確かにそうかも。でもわたしが感じたものと全然違うなあ。
同じ時間に同じものを見ていたはずなのに、感じることがこんなに違うなんて。
当たり前なのにものすごく不思議な気持ちになって、いつも側にいるのに遠くにいる気分。
「そっちは?どう感じたの?」と聞いてくれたのに
とっさに「わたしも同じ。」と答えてしまったのは何故なんだろう。
そんな不思議な気持ちにさせてくれた、映像インスタレーションは
わたしの心の中に、ぽっと居場所を作って今でもふとした瞬間に思い出されます。
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— 古性 のち (@nocci_84) 2018年6月17日
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